97年張学友音楽劇「雪・狼・湖」in 香港体育館

Aaronの日本縦断コンサートの東京公演に行ったら、そのコンサートへ来ていた友達が「香港で今やってるジャッキーのミュージカル、とってもいいよ」と教えてくれました。

「えっ、わたし、明日から香港へ旅行するんだけど…」 「なら、絶対行ってきなよ」

…というわけで…。

会社の友達と香港へ遊びに行った時に偶然やってたミュージカル。

わたしは広東語がわからないので心配だったのですが、とても楽しむことができました(話が単純だったから)。思い出にレポートを書きました。

 

香港コロシアムに入ると、観客はみんながやがやとうるさくおしゃべりを楽しんでいました。

家族全員(3歳くらいの女の子から80歳くらいのおじいちゃん、おばあちゃんまで)で10席ほど占領していたり、八角の香りのする鳥のもも肉を齧っている人をみると「あー、香港だ」と実感しました。

ストーリー

感想ほか

<第1幕>

 

「不老的伝説」

 

エピローグとしてこの曲から始まる。

アカペラでの学友の歌声でスタート。バック音楽が始まると中央のお月様が開き、ブランコに乗った学友が降りてくる。

のっけからCDとは比べ物にならないほどすばらしい歌唱力に圧倒されてしまった…。すごい…。客席から歓声があがる。アリーナ席ではファンがペンライトを振っていたが、注意されたのか途中でしまっていた。ミュージカルなんだから。学友は白いスーツを着て、観客に手を振ってくれた。動いても絶対に音程をはずさないのはさすが。

「命運舞会」

 

阿狼(張学友)は心の純粋な庭師。お花の世話が大好きな好青年。しかし貧乏で服もぼろぼろでつぎはぎだらけ。あるお金持ちのお庭を担当している。

雪(林憶蓮…プログラムに載っていなかった)は阿狼の働いているお金持ちの家の娘。心根も真っ直ぐに、いい子に育てられた恋に憧れる女の子。

この家でダンスパーティーが開かれた。パーティーの終わりに、男の子たちは庭の美しい花を摘み取り女の子たちに渡し始めた。阿狼は自分が大切に育てた花をブチブチと取られるのを見て怒り、向かっていくが相手は多数。直(謝天華)たち金持ちボンボンにやっつけられてしまう。

髪もぼさぼさでなんか可愛い学友。やはり学友には二枚目よりもこういう方が似合う…。

相手役の声がサンディーだったので、すごくびっくり。主役なのになんでプログラムに載っていない!?でも、きれいな澄んだ歌声。うれしい。(後日、直前に当初予定されていた歌手が降板、サンディーに白羽の矢が立ったことを知る)

ダンサーズがきれい!宝塚みたい。

ダンスも歌もよくって、驚いた。香港のミュージカルなんて大したことないだろうと思っていたのに…ごめんなさい…。

ダンスパーティーなのでみんなドレスを着ている。

舞台は中世ヨーロッパ風の建物、町並みで、かなり大掛かりなものになっている。

「一些感覚」

 

そこへお嬢様雪は助けに入る!助けてくれた優しい雪に阿狼は一目ぼれ。ドギマギしてしまって顔を見ることすらできない。

身分が違う2人だが、雪も阿狼を好きになり始める。

阿狼はとってもキュートで、客席からも拍手や笑い声があがっていた。

 

「暗裡的感覚」

 

雪の姉、鳳(陳潔儀)も実は阿狼が好きなのだが、とてもSHYで言い出せない。

雪と阿狼は会う毎に仲良くなる。

観客は雪よりも鳳の方に感情移入しやすいかなー、という印象。

 

「甚麻是恋愛」

 

雪はバイオリンを弾くのが上手。自分の部屋でバイオリンを弾いている。そんな雪を阿狼は庭から(木影に隠れて)眺めたりしている。

阿狼はもっと雪に近づきたいが身分が違いすぎるし、直が雪につきまとっているので話をするチャンスがなかなかない。

もどかしい気持ちを阿狼の唯一の友達であるお猿さんに話し掛けるのだった。

雪が置き忘れたバイオリンを阿狼が拾うシーンがある。そこに出てくるお猿さんがとてもよい!子供が演じているのだけど、身が軽くて、軽々とバック転もきっちゃうのだ。お猿さんは孫悟空に似た風貌だ。舞台装置は中世ヨーロッパ風なのに。ちょっと不思議。いったいどこの国の話なんだろう…?

照明はファンタスティックな感じで、話が未来のことか過去のことかもわからない…。

「花興琴的流星」

 

ある夜、やっと雪と阿狼は2人きりで話をするチャンスができた。星に願いを歌う2人。雪はバイオリンで愛を、阿狼は花で愛を表したいと歌う。流れ星もあってムードたっぷり。

学友とサンディーのデュエットに聞き惚れてしまった。やっぱりうまい。安心して聞いていられる。ベテランだな、うん。

流れ星が落ちたとき(舞台装置の)コツンという音が聞こえて、観客は笑ってしまった。いいシーンなのにね。しょうがない。

「両個[女也]

 

雪は自分の気持ちに正直で幸せそう。一方鳳は妹の気持ちを知っているし、阿狼に自分の気持ちを伝えられずせつない。

陳潔儀のちょっとハスキーな声が鳳のシャイで優しい性格に合っていて良い。

「金金相印」

 

雪の母親は阿狼より金持ちの直がおきにいりで、雪と阿狼が会うのを嫌がっている。

どうも雪の家の暮らし向きは悪くなっていたらしい。それで母親は金持ちボンボンと結婚させたかったみたい。

「愛是永遠」

 

雪と阿狼は周りの目をさけて2人きりで湖へ行く。船で沖へ漕ぎ出す。2人の気持ちが通じ合い、いっしょに歌う。

またもや息のピッタリ合ったデュエット。

特にこの曲は良いので、もううっとり。

ここでミュージカルの名前「雪・狼・湖」由来がわかる。そのままじゃないかー。

「共度良宵」

 

ある時、雪と直のペア、阿狼と鳳のペアでいたら、偶然2組はバッタリ会ってしまう。

雪と阿狼がやっと気持ちが通じたところだったのに互いに誤解し気まずい雰囲気に。直はそれを見て、してやったりとばかりに雪に無理矢理キスをする。阿狼はそれを見て怒りで叫ぶ。雪は強引な直に怒る。

話が単純で、あー、この展開だと次はこうなるな、というのが予測できちゃってつまらない。ま、歌とダンスと舞台装置と衣装が良いから許せるけど…。

音楽は欧米的だけど、話の内容がアジア的だ。

「愛狼説花花喜年華」

 

雪と阿狼はけんかになるが、言い合っているうちに誤解だったことがわかり仲直りをする。

直は雪が阿狼を好きなのが許せない。頭の良い直は爆発物を用意し、阿狼の所へ行き、嫌がらせをして怒らせる。阿狼はそれが罠とは知らず逆上していまい、(爆発物と知らず)直の持っていたものを奪い取り、雪の家に投げ破壊してしまう。そこで現行犯として逮捕され、獄へ入れられてしまう。

雪は阿狼の無実を訴え叫ぶが聞き入れられない。そして直と結婚させられてしまう。

毎日悲しむ雪。

舞台のせいか演技が大袈裟だ。もう少し押さえてほしかったな。

阿狼ってば、性格が単純。素直なのはいいけど、もう少し裏も読んでほしいー。

やはり話が単純。もう少し工夫が欲しい。

ほらっ、もう単純なんだからー。あまりにも罠にかかりやすくて情けない。直は悪賢いんだから、もう少し注意してほしいなー。

<第2幕>

 

「四獄卒之歌」「葬月」「怒」「zenmo捨得nei

 

阿狼の囚人番号は1997。

獄での生活はひどいものだった。多くの人が1つの部屋に押し込められ、日当たりも悪く食事もほとんど与えられない。それに文句を言おうとするとみはりの兵士たちから暴行を受けてしまう。

獄での生活の中で阿狼は雪のことを思い出し、雪への愛情を再確認した。暗い獄で切なく歌う阿狼。

獄では人間らしい生活ができず、あまりのひどさに怒る阿狼。

 

話がつまらない、と思いつつ、でも結構舞台にのめり込んでるわたし。。。

雪の悲しみ方には観客も切なくなってしまう程。演技もうまいんだ、サンディーって。

阿狼が「ヤッ ガウ ガウ チャッ」と呼ばれた。え、それって1997じゃない?問題ないのかな、すごい番号をつけたもんだなー。

こんな「いじめ」のシーン、問題ないのかな。観客の中には子供もいるのに。

見ている子供も怖がっていないようだ。平気な顔をしている…。

囚人たちの歌はうらみつらみいっぱいで迫力がある。学友の声も最初の優しい歌とはうって変わって激しい。やっぱりうまい。さすが学友。相変わらず音程が正確。

「老狼在此」

 

ある日、阿狼が外の世界に思いを馳せていると1人の狼の姿をした老人が現れる。人生経験が豊富で酸いも甘いもかみわけたようなこの老人は、実は「時」の神様。

この老人に励まされ、慰められ元気づけられる阿狼。

この狼老人といい、雪の母親といい、お猿さんといい、脇役のみんながとてもいい。歌も踊りもよい。バックでしっかり主役を支えてるのが良くわかる。劇団四季のミュージカルよりも良い。期待した以上だった。

「等了又等」「等到了」「簡簡単単」「信金得救」「愛狼説」

 

時はたって季節は変わっても気持ちは変わらないと悟り、自分に言い聞かせる阿狼。愛情は変わらないと歌う。

やっと阿狼は獄から出ることができた。外の世界の花や空気や全てに喜びを感じていた。

愛はお金では買えないものだと心の底から思う阿狼。

反対に雪の母親はお金が全てと思っている。

獄から出て初めて阿狼は雪が結婚していたことを知り悲しむ。

そんな阿狼に鳳は自分の気持ちを打ち明け、励ます。優しく控えめな鳳に支えられ、阿狼は少しずつ立ち直る。2人で花屋を始め、慎ましいながらも幸せな生活を始める。

とっても良い性格は獄から出ても変わらない。なんか学友の性格も似ているような気がする…

見ているこっちも幸せな気分になれる、良い笑顔。歌声も踊っている。

 

 

 

 

鳳もいいんだな。歌も優しい感じでいい。

でも、なぜ鳳は貧しい生活をするんだろう…?

 

「冷静終於失去イ尓」

 

しかし雪も阿狼も互いに愛情を持っており、直も鳳もそのことに気づいている。2組の結婚生活はうまくいっていない。

結婚後初めて、2組の夫婦が出くわしてしまい、雪と阿狼が未だに引かれ合っているのがはっきりとわかってしまった。

阿狼は雪への気持ちが押さえられず、夢にまで雪が出てきてしまい、ずっと苦しむ。それに気づき鳳も傷ついている。

ある日阿狼が夢うつつの時に、雪に変装した鳳が現れ、思わず阿狼は「雪!」と叫んで抱きしめてしまう。鳳は阿狼の気持ちを確認し、阿狼のところから去る。

やっと話が展開してきた。

夢で10人くらいの雪が出てくるのだが、舞台なのでやけに現実的で恐い。ホントに10人いるんだもの。

ちょっとノイローゼ気味の阿狼がかわいそう。まるで少年のようだった阿狼もやっと大人になったなーという感じ。

このシーンの鳳の切なげなところが涙を誘う…うぅっ。雪より鳳の方が哀しいよー。うぅっ…。

阿狼ってば、もうちょっと鳳に優しくして欲しかった。なんて男なのー。歌声が良いし素直だから憎めないんだけど…。

「困」

 

雪と直は阿狼のことでけんかばかり。直のうらみは大きくなるばかり。

鳳がいなくなってからも阿狼の気持ちはどんどん雪へ向かってしまい、とうとう我慢できず雪のところへ行ってしまう。

直は現れた阿狼を見て激怒し、ピストルの引き金を引いてしまう。その時雪は阿狼を守り身代わりに打たれてしまう。

直は自分のしてしまったことに呆然となる。

ピストルが一般家庭にあるだなんて、どこの国なのだろう…?舞台装置は中世ヨーロッパ風なんだけど。直は金持ちだから何でも持ってるのかな。

「抱雪」

 

雪の死に悲しみにくれる阿狼。そんな阿狼を不憫に思い、どこからともなく狼老人が現れ(神様だからね)、「せめて最後に一言話をさせてあげよう」と時間を戻してくれたのだった。

虫の息の雪と阿狼。雪の死に際、2人の魂は固く結ばれた。でも雪は力尽きて死んでしまった。

だんだん冷たくなる雪の体を抱きしめほとんど叫ぶように泣く阿狼。

雪の死を悲しみずっと泣いていた阿狼の涙が溜まり湖となった。

魂と魂の結ばれた「本当の愛情」の伝説の湖。ほとりにはずっと2人の愛の花が咲いている。

なんだー?突然SF的な話になった。香港人はこういうのが好きなのかな。

死んだはずの雪が突然息を吹き返したので驚いたが、また死んでしまったのでもっと驚いた。一瞬わけがわからなくなった。

狼老人ってば、中途半端に時間を戻すんだもの…。

 

〜〜〜終わり〜〜〜

 

「愛是永遠」が流れ、出演者の挨拶(カーテンコールっていうのかな?)。

学友は最初と同じ真っ白いスーツで出てきた。

夜11時40分終了。4時間近い舞台だった。

学友の声ってホントにすごいと思った。悲痛なこの歌声には鳥肌が立った。う〜ん。

前半のお猿さんとの歌とは全然違う声。ん、もしかしたら前半の時、阿狼は子供という設定だったのかもしれない…?

資料提供は、「めぐめぐさん」でした!

Laishanより一言 : このミュージカル見てない人がほとんどだと思うので、かなり参考になったのでは?

            「めぐめぐさん」の感想も「あ〜」とか「なんでだ〜」など、率直な感想が入っていて楽しか

            ったですう。