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東京人権連 > 話題と出来事 > 革靴の大量輸入で経産省に要請

革靴の大量輸入、これ以上は死活問題。大量輸入阻止実委が経産省に要請書

               

経済産業省への要請行動の写真 東京人権連、履物協議会、浅草民商などでつくる「革靴の大量輸入阻止、地場産業を守る実行委員会」は4月27日、これ以上の革靴の大量輸入を許さないよう、政府はあらゆる手段を講じるべきだと要請しました。

 WTO香港閣僚会議では、4月末までに輸出補助金の削減、関税削減の実施方法や額などの基準を示した市場開放の大枠(モダリティ)を決めることになっていますが、各種報道によれば、この期日を守ることはかなりきびしい模様。 しかし期日が迫っていることは事実であり、革靴の輸入がこれ以上拡大されれば、日本の靴・履物産業は崩壊の危機に直面します。 これらのことから、実行委員会としては緊急に要請したものです。

 要請書を受けた経済産業省側は、「全体的に見てきびしい状態で、現状を守るのが精一杯であることも事実。 しかしみなさんの声についても把握している」とのべました。

 要請書の全文は、下記の通り。


革靴の大量輸入阻止を求める要請書

2006年4月27日
革靴の大量輸入阻止、地場産業を守る実行委員会

 経済産業大臣 二 階 俊 博 殿

   

 昨年12月13日から18日まで、香港においてWTOの閣僚会議が開かれた。 この閣僚会議は難航し、問題点を先送りする結果となったが、最終日に採択された閣僚宣言では、農産物・非農産物の両者について、遅くとも今年4月30日までに適用基準を確立し、7月31日までに包括的な譲許表案を提出することが確認された。 ここでの関税引き下げ方式は「スイス方式」と言われるもので、現行関税率が高いほど、引き下げ幅が大きくなるものである。 これが革靴に適用されれば、日本の靴産業が崩壊の危機に直面することは明らかである。

 WTO協定は、アメリカを中心とする先進国本位で世界経済を牛耳ろうとする動きが国際的な反発を招き、マスコミでも「機能不全」「挫折」「行き詰まり」などと言われている。 さらにWTO協定は、経済主権を放棄している小泉内閣のもとで、日本の経済にも大きな影響を与えようとしている。 日本国内では貧富の格差が拡大し、経済の二極化が進行しているが、WTO協定で国内の農業・工鉱業がさらなる危機に直面すれば、経済の二極化はいっそう顕著になる。靴・履物産業が崩壊の危機に直面するという表現は、決して誇張ではない。

 東京の重要な地場産業である靴・履物産業は、いまでさえ大量輸入と長期不況によって、重大な危機に直面している。 中国をはじめとする諸外国からの革靴の輸入は年間3,500万足を超え、履物全体では5億足に及んでいる。 日本の革靴の輸出はわずかに20万足程度であり、日本はすでに革靴の輸入大国となっている。 一方で国内の革靴生産量は毎年減り続け、出荷額・事業所数ともに、10年前の6割にまで落ち込んでいる。 このままでは、日本の靴・履物産業は立ちゆかなくなってしまうことは明らかである。 国内産業を守るため、一定の「歯止め」措置として設けている関税措置がWTOで崩されることになれば、わが国の靴・履物産業とそこで働くものにとって、まさに死活問題である。

 LDCと言われる関税特恵国からの無税・無枠での輸入も急増している。 LDCを援助することは国際的な責務であるが、だからと言って、日本の産業がLDCの犠牲になってよいわけではない。 日本政府は、カンボジア、バングラデシュ、ミャンマーなどLDCの産業を育成しながらも、互恵・平等で、相互の経済発展を目指すべきであるし、またそのためのリーダーシップを発揮すべきである。

 EUは中国・ベトナムからの履物輸入については、この4月から関税を引き上げ、EU域内での靴産業を防衛する措置をとった。 政府が国内産業を守ることに本気になれば、方法はあるはずである。

 日本の革靴の輸入をこれ以上増やし、国内産業を崩壊の危機に直面させるわけにはいかない。 私たちはこの重大な危機にあたって、いまこそ日本政府は国内産業を守り、発展させるために全力をあげ、これ以上の革靴の輸入を防ぐ手だてを取るべきだと強く要請する。

以 上

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